2021年12月10日(金)に株式会社 大林組様 西日本ロボティクスセンターにて工事長・主任研修会が実施された。本記事では、生産性向上研修を神戸清光が担当させていただいた様子をみなさまにお伝えする。
本研修会では、以下の分野に関わる製品について説明を行う。
ICTツールのさらなる理解・普及を目指すことが目的だ。
それにより生産性向上を実現し、魅力ある建設現場づくりを体現化していく。
▲研修会の様子。グループに分かれて説明を行う。
GNSSを利用した製品がICT施工において活用されることも多いため、「GNSSとは?」という概要から改めてお伝えする。
ソキア「GCX3」はGNSS受信機で小型ながら全種類の衛星を受信出来ることが特長だ。
建設システム「快測ナビ」は従来複数人で行うような位置出しなどの作業をワンマンで行えるアプリケーションである。また、トプコン「杭ナビ(LN-150)」との連動も行えることも強みの1つだ。
これらの製品を通して、現場で簡単に世界測地系の座標を取得できることの利便性を再度認識していただいた。簡単に座標取得が可能なことから、作業効率向上の効果をダイレクトに感じていただけることが本製品の大きな長所だろう。
このGNSSへの理解は、後述のレーザードローンやマシンガイダンスへの理解も促進する。
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ソキア「GCX3」
建設システム「快測ナビ」
▲GNSSについて説明をする神戸清光の担当者。
グループでは点群を用いて現場を測量するためのツールとして、上図の製品をご紹介した。
既に株式会社大林組様で活用いただいている製品もあるが、3次元データについての再認識を図る。
ライカ「BLK360」「RTC360」においては、器械設置なしで簡単に点群データが取得出来ることを実機を動かしながら確認いただく。既に同社での活用が進む製品だが、再認識していただける点があったようだ。そのスピーディーな計測速度とクオリティーの高いデータ取得を2機種で比較しながら改めて体感することで、自身の担っている現場に当てはめながら活用の想定を行っていただくことが出来た。
DJI「Matrice 300 RTK」「Zenmuse L1/P1」では、フライトまで体験していただくことは出来なかったが、実機に触れていただき、製品のスペックをご実感いただいた。多くの参加者が驚いていたのが、L1での計測データに後解析が不要であることだ。今まで大変だったレーザードローンの運用だが、本製品の登場によりそのハードルが下がったと言えるだろう。
これからは下図のような、地上型レーザースキャナとレーザードローンのデータを組み合わせで3次元データを作成することが主流になるかもしれない。
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ライカ「BLK360」
ライカ「RTC360」
DJI「Matrice 300 RTK」
DJI「Zenmuse P1」
DJI「Zenmuse L1」
▲地上型レーザースキャナとレーザードローンのデータを重ねたデータの実例。
▲実際の計測データも参照しながら、説明を行う。
重機に取り付け、オペレーターの操作をガイドするマシンガイダンス(MG)についてもお伝えしていく。
本研修では、小型機に取り付け可能なトプコン「杭ナビショベル」について紹介した。
また、既に活用いただいているが「杭ナビ(LN-150)」についても、「杭ナビショベル」のセンサー部分となるため機能の確認を改めて行う。
「杭ナビ(LN-150)」は、簡単に杭打ちが可能で、単体で使用してもその利便性は非常に高い。
その「杭ナビ(LN-150)」をセンサーとして運用することが出来るのが「杭ナビショベル」だ。
トータルステーションの原理を利用し、GNSSの受信状況に左右されずにバックホウの刃先座標を取得することが可能である。また、小型機に取り付け可能のため小規模現場での活用も見込まれており、ICT施工の現場の幅が広がることが予想されている。
株式会社大林組様は大型現場での施工を数多く担当されているが、本製品を通して、都市部で多く施工されるような小規模の現場にもi-Constructionのアプローチが進んでいることを再度認識いただいた。
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トプコン「杭ナビ(LN-150)」
トプコン「杭ナビショベル」
▲杭ナビについて紹介を行う様子。
▲「杭ナビショベル」を取り付けたバックホウ。
「杭ナビ(LN-150)」をセンサーとして利用する。
本研修会全体を通して参加者からは、これまで実際に担当してきた現場だけでなくこれからの現場を想定した質問や意見が投げかけられた。「優れた技術による誠実なものづくり」という言葉が株式会社大林組様の企業理念にある。昨年も同時期の研修の一部を神戸清光が担当させていただいており、今回もその企業理念に沿うような参加者の誠実なものづくりへの姿勢を間近で見ることが出来た。同時に、活用が見込まれる最新技術をご提案していくことが私たち神戸清光の使命であることも強く感じる。
(株)神戸清光 広報チーム