2022年7月5日(火)に神戸清光営業担当者たちが、3次元計測デバイス「NavVIS VLX」のデモを体験した。
本記事では、その様子をみなさまにお伝えする。どのような計測イメージで、どのようなデータが取得できるのか見てみよう。
3次元計測デバイス「NavVIS VLX」は2台のLidarセンサーを搭載し、縦/横複数のレイヤーの3次元点群データを高密度で取得できる。
データ作成とデータの使用、すなわち3Dデータへのアクセスをどちらも扱いやすくすることを目指すのが本製品だ。また、先日開催された「CSPI 2022」においても、多くの注目を浴びていたことも記憶に新しい。
【KSIライトレポート】「『CSPI EXPO 2022』で 神戸清光営業担当者たちは何を見た?」の記事はこちらから。
本デモにおいて、神戸清光営業担当者たちが驚いたのが、計測のシンプルさに反比例する高品質な取得データだ。
また、ビューワー「NavVIS IVION」を利用することで取得データの共有・活用を促進出来る。
ブラウザ上で利用するビューワーのため、環境さえあれば簡単に3次元データにアクセスできる。
そのため、PCスペックに大きく依存するわけではないという点も特筆するべき点だろう。本ビューワーでこのデータを体験したい方は、IDとPWをお伝えするので神戸清光の営業担当者へご連絡いただきたい。
▲ビューワー「NavVIS IVION」で表示した点群データ①。
表示品質優先/フルカラー設定で表示。
鮮やかに色彩が再現されている。
▲ビューワー「NavVIS IVION」で表示した点群データ②。
中間品質/フルカラー設定で表示。
点群表示は3段階で設定できる。専用ビューワーはPCスペックに直接依存するわけではない。
「NavVIS VLX」の特徴は装着式だということ。その重量は約8㎏だが、腰を支えるベルトなど安定して計測することが可能な設計となっている。更に、SLAM技術と2つのLidarと4台の魚眼カメラ組み合わされており、それぞれ品質の高い点群データと写真データを実現する。
また、点群を確認しながら計測が出来るディスプレイが搭載されていることも大きな特長の1つだろう。
コントロールポイントを記録し、そこに座標を落とすことも可能だ。
非常に汎用性の高い製品だと言えるだろう。
▲「NavVIS VLX」を装着して計測する。
2つのLidar・頭部に4つの魚眼カメラを搭載。
また、そこにSLAM技術も加わる。
▲座標を落とすためのコントロールポイントをキャプチャする。
▲製品情報の紹介後、実機での計測を体験する。
現場での計測時のシンプルさと反比例するデータを見た、ある神戸清光営業担当者はそのデータを「驚くレベルのクオリティでした」と表現する。
屋外は5-10mに1回、屋内では2m程度で1回の間隔で写真撮影の必要性がある本製品だが、
資料上で見たその情報と実際の計測の様子では大きく印象が違った。
イメージしていたよりずっと歩き続けて良い印象であり、その歩行スピードもそれほどストレスに感じられない。
想像より遥かにストレスレスな計測であり、その取得データは高品質だ。
そのギャップに神戸清光営業担当者たちは驚いていたようだった。
▲ケースから取り出した「NavVIS VLX」。
折りたたんでコンパクトに収納が可能だ。
▲計測の仕組みについて説明を受ける。
地上型レーザースキャナと本製品を同現場で使用した際の比較が行われている動画もYoutubeでは1万回以上再生されている。
動画内では地上型レーザースキャナでは約2時間必要だった現場が、「NavVIS VLX」では約25分間で計測を終えている様子が記録されている。地上型レーザースキャナでも十分に利便性は高まっているはずなのだが、本製品に比べると非効率的であるかのように感じられるから不思議だ。もちろん、使用用途や目的によって製品選定を行う必要があるのだが、革新的な製品であることが強く伝わってくる。
「NavVIS VLX」と地上型レーザースキャナの計測記録比較動画はこちらから。
▲ビューワー「NavVIS IVION」で表示した点群データ③。
表示品質優先/フルカラー設定で表示。
全体的に滑らかなデータの印象だ。
▲ビューワー「NavVIS IVION」で表示した写真データ。
地上型レーザースキャナを思わせるような品質だ。
ここからは、NavVIS VLX/RTC360/BLK2GOの点群データを福井CP「TREND-POINT」で読み込んだデータを比較していこう。計測日が異なるため、天候の条件が違うことをご容赦いただきたい。
――移動式のNavVISのデータと地上型レーザースキャナRTC360のデータの印象に大きな乖離がないことが面白い。
また、ハンディスキャナBLK2GOの再現率も高い印象だ。
▲本現場での計測時間と解析時間。
データにもそれぞれ特色が感じられる。
▲構造物の上部まで点群化出来ているのはRTC360の印象だ。
しかしながら、NavVISも計測手段のシンプルさに関わらず点群化出来てると言えるだろう。
▲歩道と道路の境界も認識可能だ。
▲交差点のデータ。
移動式で計測するNavVISと地上型レーザースキャナRTC360のデータに大きな乖離がないことがしっかりと確認出来る。
▲横断歩道の白線。
NavVISのデータに少し白線のずれが感じられるが、地上型レーザースキャナと大差はない。
本現場でのNavVISとRTC360の計測時間は3倍以上異なる。
▲NavVIS VLX/RTC360/BLK2GOのデータを全て重ねて表示させる。
大きなズレは見当たらない。
▲実際に装着したときの感覚を体験する神戸清光営業担当者。
本デモにおいて印象的だったのは、データを見た際に神戸清光営業担当者たちが感嘆の声をあげていたことだ。
細かな実証実験を行い続ける彼らが驚くほど高品質なデータを「NavVIS VLX」は示していた。
レーザースキャナで取得したデータは高い汎用性があることが持ち味だが、
他製品にはないウェアラブル(装着式)であるという特長・移動式3次元取得ツールとは思えない高品質な取得データは本製品ならではだろう。
また、机上で知る製品情報と実機から受ける印象に大きくギャップがあったことも印象的だ。
改めて、「実機を見る」ということの重要性が感じられた。
(株)神戸清光 広報チーム