株式会社 大林組様の工事長研修会を神戸清光が担当!
新技術のキーワードは「傾斜補正機能」?

2022年12月16日(金)、株式会社大林組様 西日本ロボティクスセンターにて工事長・主任研修会が実施された。 本記事では、生産性向上研修を神戸清光が担当させていただいた様子をみなさまにお伝えする。

2021年度の大林組様工事長研修会の様子はこちらから。


ICTツールのさらなる理解・普及を目指すことが目的の1つである本研修会。
生産性向上を実現し、魅力ある建設現場づくりを更に強固なものにしていくことが出来るだろう。

本研修会で使用した製品については、下記の一覧を参照していただきたい。
各製品、しっかりと特長を持っている。

当日使用した製品一覧。

▲当日使用した製品一覧。

新技術を実際に触れていただくことが作業効率向上を更に実現するフックとなる。

▲新技術を実際に触れていただくことが作業効率向上を更に実現するフックとなる。

ライカ地中レーダー探査システム「Leica DSX」
――埋設物も3次元で見る。

「Leica DSX」は地中レーダー探査システムだ。 埋設物を可視化する本製品だが、その特長は3次元での可視化が出来ること。 従来の地中探査機では、地中レーダー波形図を確認することで埋設物や土壌を知るという方法が一般的だ。 しかしながら、本製品では反射強度別や3次元的に情報を表示することが可能である。 同製品については、ライカジオシステムズ株式会社の稲村氏から解説をいただいた。

「埋設物も3次元で見る」という、これからの普及が見込まれる製品だ。
“3次元”への感度を高く持ち続けることが必要だと感じられる。

「Leica DSX」の製品イメージ。

▲「Leica DSX」の製品イメージ。

「Leica DSX」について、 ライカジオシステムズ株式会社の稲村氏から説明を行っていただいた。

▲「Leica DSX」について、
ライカジオシステムズ株式会社の稲村氏から説明を行っていただいた。

GNSS測量も作業効率向上を見えやすくする。
「Leica GS18 T」

「Leica GS18 T」はGNSSのローバーだ。
その特長は、傾斜補正機能によって“斜めの状態でもGNSS測量が出来る”ということ。
水平に調整する必要がない、ということは些細なことだが、円滑に作業が進む。

本製品の解説を担当した神戸清光営業担当者に話を聞くと、参加者たちの反応から「GNSS測量をきちんとしっかり使用してらっしゃるのだな」ということを感じたという。
GNSS測量を既にしっかり行っている方たちには、より本製品の特長が伝わりやすいだろう。

「水平でなくても大丈夫」という、作業効率向上の可能性を含む技術を体感いただいた。

2018年日本リリースの「BLK360 G1」と2022年日本リリースの「BLK360 G2」の違いも神戸清光営業担当者からご紹介する。

▲「Leica GS18 T」の製品イメージ。

傾きを気にせずに計測が出来る「Leica GS18 T」。

▲傾きを気にせずに計測が出来る「Leica GS18 T」。

世界初!
傾斜補正機能付きプリズムポール
「Leica AP20 AutoPole」

「Leica AP20 Autopole」は世界初の傾斜補正機能付きプリズムポールだ。
本製品については、ライカジオシステムズ株式会社の中島氏に解説を実施いただいた。

「斜めでも計測可能」「ミラー高を自動で認識すること」が大きな特長であるという本製品。

「斜めでも計測可能=水平を保たなくても良い」ということは1点で見れば数十秒~1分ほどの時間削減なのかもしれないが、 複数の点でそれが積み重なれば、その時間削減は大きくなる。

また、ミラー高の手動入力もヒューマンエラーが起こりやすいフローの1つだ。 現場での再度計測の必要性を高める可能性がある。 気温変動など環境の変化によって、現場で計測する作業者への負担が大きくなっているが、 「再計測を減らす」ということが、その課題解決すなわち、作業効率向上に繋がるのだろう。

ある神戸清光営業担当者は、参加者のみなさんの本製品へのレスポンスが、非常に良いものであったと話していた。

ライカジオシステムズ株式会社の中島氏からAP20について、解説いただく。

▲ライカジオシステムズ株式会社の中島氏からAP20について、解説いただく。

「Leica AP20 Autopole」も、実機を体感いただきたい製品の1つだ。

▲「Leica AP20 Autopole」も、実機を体感いただきたい製品の1つだ。

1人で杭打ちが出来る。  
トプコン「杭ナビ(LN-150)」 

「杭ナビ(LN-150)」も、“1人で杭打ちを出来る”という点から作業効率向上を実現する。
また、本製品をセンサーとしてマシンガイダンス「杭ナビショベル」へ展開させることも可能だ。
トータルステーションの原理を利用しているため、GNSSの受信状況に左右されずにバックホウの刃先座標を取得することが出来る。

神戸清光営業担当者は本製品について「日々認知度が高まっていると感じられる」と話していた。

「杭ナビ LN-150」の製品イメージ。

▲「杭ナビ LN-150」の製品イメージ。

「杭ナビ LN-150」も作業効率向上を感じやすい製品だ。

▲「杭ナビ LN-150」も作業効率向上を感じやすい製品だ。

2022年に新型として登場。
地上型レーザースキャナ「BLK360 G2」

2018年に日本リリースされた「BLK360」は、レーザースキャナの導入ハードルを下げた製品だろう。
その「BLK360」に2022年、新たなモデルが追加された。
それが、「BLK360 G2」だ。2018年からリリースされているモデルは「G1」として展開されている。

G1も小型であることが特長だが、G2では更に小型化にすることに成功した。
また、計測時間も約30秒(※計測時の設定で変動有)と非常にスピーディーだ。
カメラ機能もスペックが向上しているため、計測時間が短いのに高品質なデータ取得が出来る。

上位機種の「RTC360」の代表的機能である“VIS(ビス)”もG2には追加されており、
計測しながら自己位置を把握することが出来るため、ソフトでの合成処理の精度を高めている。
つまり、内業での作業効率向上も考えられている製品であるのだ。

外業も内業も効率化を図ることが可能な本製品へ、参加者のみなさんからの良い反応がしっかりと見えたことが、非常に印象的だ。

更に小型になった「BLK360 G2」。

▲更に小型になった「BLK360 G2」。

「BLK360 G2」を説明する神戸清光営業担当者。

▲「BLK360 G2」を説明する神戸清光営業担当者。

トータルステーション×地上型レーザースキャナ。
トプコン「GTL-1200」

トータルステーションと同じような感覚で触ることの出来る地上型レーザースキャナが、
トプコン「GTL-1200」である。 計測の“ついで”にレーザースキャナで現場を残すことが出来る同製品。
トータルステーションとしては、自動追尾でワンマン測量に対応することも可能だ。

「GTL-1200」の製品イメージ。

▲「GTL-1200」の製品イメージ。

トータルステーションを触る感覚でレーザースキャナとしても活用できる「GTL-1200」。

▲トータルステーションを触る感覚でレーザースキャナとしても活用できる「GTL-1200」。

キーワードは「3次元」「傾斜補正機能」?

作業効率向上を目指した製品が各メーカーから発信されている。
本研修会での私たちの目的は商業的な製品紹介ではなく、その製品技術から業務効率化の可能性を感じていただきたいということだ。 参加者のみなさんには、それぞれの製品から生産性向上/作業効率向上への道筋を深化させようとするエネルギッシュさがあった。

株式会社大林組様の本研修会から「3次元」「傾斜補正機能」が、作業者の業務負担軽減のためのキーワードとしてニーズが高まるのではないかと筆者は考える。

 

(株)神戸清光 広報チーム