2022年9月22日(木)に神野潜水土木工業株式会社 和歌山支店様に、アカサカテック社のGNSS深浅測量システム「GPMate(ジーピーメイト)」を納品した。
同システムを使用して、円滑な浚渫を行うことが目指される。
本記事では、その様子をみなさまにお伝えする。
神野潜水土木工業株式会社 和歌山支店様は、日本製鉄株式会社様の関西製鉄所内に事務所を構えている。
同場所に常駐していることが強みであり、業務の“迅速”な遂行へと繋がっている。また、とても和気あいあいとした居心地の良い雰囲気が同社の特長だ。
筆者の拙いレポート取材にも、快くご対応いただいた。
今回は、GNSS深浅測量システムを用いた浚渫業務について取材させていただいたが、同社は防舷材(ぼうげんざい)の設置・取り換えから潜水業務までといった幅広い業務内容も行っている。
そんな同社がGNSSを使用して、より効率的な浚渫業務を行うことを目指す。
▲神野潜水土木工業株式会社のみなさん。
本取材に対して、とても優しく協力してくださった。
▲4周波 GNSSアンテナ「AR270」をクレーン上部に取り付けた。
「浚渫(しゅんせつ)」という言葉が聞き慣れない読者も多いだろう。
浚渫は、川底の土砂やヘドロを取り除く工事だ。
今回取材をした神野潜水土木工業株式会社 和歌山支店様では、ワイヤでぶら下げたバケットで海底の土砂をつかみ取って掘り下げる工事を行っている。
その工事の主な目的は、船が安全に航行できる水の深さを確保することだが、その他にも船が安全に停滞できるような場所の確保という目的等もある。
特に同社が施工することの多い現場では、様々な大きさの船が往来する。安全な往来のためには、浚渫工事は必要不可欠なのだ。
▲海底の土砂を掴み上げる。
すごい迫力だった。
▲掴み上げた土砂をコンテナに落とす。
場所によって、海底に溜まる土砂の質は異なるそうだ。
触ってみたい衝動に駆られた。
アカサカテック社「GPMate(ジーピーメイト)」は、GNSSを用いた深浅測量システムだ。
GNSSの位置座標で自己位置をリアルタイムで表示することが出来る。
海上だけでなく、河川やダムといった現場でも導入されている同製品。
今回は、4周波GNSSアンテナ「AR270」と2周波RTK-GNSS受信機「RTF500」で構成し、自己位置を元に浚渫が必要な現場を迅速な把握へと繋ぐ。
バージョンの更新も頻繁に行われており、ユーザーの現場に寄り添う製品と言えるだろう。
4周波 GNSSアンテナ「AR270」の製品情報はこちら。
2周波 RTK-GNSS受信機「RTF500」の製品情報はこちら。
▲2周波 RTK-GNSS受信機「RTF500」の製品イメージ。
▲2周波 RTK-GNSS受信機「RTF500」を取り付けた様子。
▲「GPMate-ECHO」の画面イメージ。
▲実際の画面の様子。
現場でも活用が期待できる。
▲導入説明時の様子。
神野潜水土木工業株式会社 神野専務取締役(左上)が様々な話をしてくださった。
アカサカテック社「GPMate」を導入するまでは、ゴルフ用レーザー距離計測器で交点を見て業務を行っていたという神野潜水土木工業株式会社様。
より円滑な業務のために、同製品の導入を決めたという。
導入後のテスト走行も同行させていただいたが、イメージ通りのポジティブな結果が出たようだ。
――GNSS測量技術が使われるのは、地上だけでない。
許容される誤差こそ異なるものの、地上も海上もGNSS技術活用のフィールドである。
本案件を担当している神戸清光営業担当者は、普段は地上での業務やICT施工の業務に携わっているイメージが強かったが、
船上でのGNSS設置にも対応している姿を見て、彼のノウハウの深さを感じた。
▲船の操縦業務も間近で見せていただくことが出来た。
▲みなさんから海に関する業務以外の話も聞けて、とても面白かった。
神戸清光営業担当者たちも度々海上での測量に携わっているようだが、筆者も本現場で遂にそれを体験することが出来たことが嬉しい。「アンテナがあって、受信機がある」というGNSS測量の理論は地上も海上も“共通”だということを当たり前ではあるが、知ることが出来た。
また何よりも新鮮だったのは、現場が「海」であることだ。レポートの最後には筆者の感想を織り交ぜようと思うのだが、
神野潜水土木工業株式会社様のみなさんの技術を近くで見せていただいて感じたことは、「とにかくカッコ良い」であった。
導入製品の説明後に直ぐに船を進め、その製品を使いながら実際の業務をやってみるというスピードがとにかく早かったことが印象的である。
――神戸清光の営業担当者たちは様々な現場へ出向いている。
そしてそれが集約され、神戸清光としての企業価値を高めているのだろう。
何かお困りのことがあれば、是非ご相談いただきたい。一緒に解決しましょう。
(株)神戸清光 広報チーム